ア.ストレス これは一番大きい原因と思われます。会社での人間関係、家庭での人間関係、気温・気候とあらゆるものにストレスはついてまわり、現代社会でストレスを回避して過ごすことはできません。しかしストレスを刺激と受け止めるようにすれば、幾ばくかの解消が可能ではないかと思われます。
イ.偏食(好き嫌い) 栄養素[たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル]の摂取バランスが摂れず、ホルモンのバランスなどを崩し虚弱体質や免疫力低下になりやすくなります。
ウ.食生活の変化 戦後急速に欧米化されたファーストフード、インスタント食品の氾濫に伴って、日本人の今まで食してきた家庭料理から遠ざかってきて、結果、化学調味料・防腐剤など添加物による多くの有機物質が体内に入り込むようになった。
エ.環境変化 食物・水・大気・土壌等の汚染。昨今の著しい発展に伴って、農作物汚染(化学肥料・農薬)、廃液等による水質汚染、排気ガスによる大気汚染で口や呼吸などからどんどん有害物質が体内に入り込んでいます。最近では牛のBSE、鳥のインフルエンザなど病原菌汚染など今後何が出てくるか心配な時代です。
土壌中のミネラルの不足により、水・農作物からは、ミネラル分が著しく減少し生命維持に絶対必要な「必須微量元素」ミネラル(特に、鉄・亜鉛・マグネシウム・銅・マンガン・セレン・クロム等)が減少しています。ミネラルは体内では生成されない栄養素なのです。
これらの複数の要因が重なり合って病気の原因になっていると思われます。
しかし、同じ生活環境にあっても病気になる人、ならない人がいるというのは、個人の遺伝子や食物の吸収力によると思われます。
いくら食べても、ストレスを緩和しても、体内が要求している栄養素などがバランス良く吸収されなければ、正常な健康状態を保つことはできないのです。
動物は五大栄養素[たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル]が絶対必要である。
色々な食物を食べることにより、それらを胃や十二指腸で分解し吸収しやすくして、小腸で吸収しています。
三大栄養素[たんぱく質・脂質・炭水化物]は誰でも簡単に吸収できます。またビタミンは有機化合物ゆえ比較的吸収できますが、問題はミネラルの吸収です。
植物の中のミネラルは分解され、単独のイオン化された元素となって小腸に到達しますが、小腸では単独の元素は吸収しません。通常、アミノ酸や多糖類などによって包み込まれて(キレート化)吸収しますが、このとき、分子が大きいと吸収できません。例えば、ミネラルである「鉄」の場合、食事より摂った鉄分の10%程度しか吸収できません。
また『ミネラルはバランスが重要である』ドイツの科学者リービッヒが唱えた説で、ミネラルは身体の中でそれぞれの相互関係によって成り立っている。右の図で言えば、K(カリウム)が必要量より不足すれば、他のミネラル量も不足したカリウムの量に合わされてしまうというもの。生物体ではその営みに必要なミネラルの種類と量があり、その一つでも欠けたり、不足したりすると、他のミネラルが充分にあってもその一つの為に病気になる。極微量とは言え、ミネラルはないがしろに出来ない大切なものです。
従って、長期に亘ると慢性的なミネラル不足状態が発生します。
小腸は必要なミネラルを必要な量だけ、遺伝子の設計図に基づき取り込みますので、過剰になることはなく、供給されるミネラルが豊富であればあるほど、体内のミネラルのバランスが早く整い、これによって生体内酵素が活発化し、たんぱく質の分解及び合成、ホルモンの合成並びにバランスが整備されると免疫力も強化され、トータルに身体の新陳代謝がより活発になり、病気はその自己治癒力によって回復に向かいます。
ミネラル類は、身体の各組織とそれらの形成に関与するあらゆる酵素の構成要素として存在し、欠くことのできないものなのです。私たちは、これらのミネラル類の恩恵を多大に受けています。ミネラルバランスこそ健康維持に極めて重要なものなのです。
栄養素を車のエンジンに見立てると‥‥
ガソリン[エネルギー] ⇒三大栄養素
(たんぱく質・脂質・炭水化物)
エンジンオイル[潤滑油]⇒ ビタミン・ミネラル
|